弟五話「犬夜叉出発」

犬夜叉はその頃…

「・・・つまんねぇな。」

楓の横にドンっと座り、イライラした様子でブツブツ文句を言っていた

「そんなに暇なら行けば良かろう。」

楓が飽きれた顔でいった

「確かに暇だしな〜〜」

犬夜叉は迷っているらしい。

「犬夜叉さま、いつまでもスネている場合ではないですぞ!!」

犬夜叉の念珠のところから声が聞こえた

ノミじじいの冥加だ。

「まぁ、確かに…あんなにいばってしまいましたしな〜」

冥加がそう言ったとたんに

バチッ と音がした

「ガミョ…」

冥加はぺらぺらになって下に落ちていった

「何をなさいます!」

「けっ」

犬夜叉はスネた顔をしたまま外へ飛び出していった

「ふぅ」

楓はため息をついた

 

 

 

 

弟六話「尻尾の秘密」

「この先?」かごめが大きな門を見上げて言った。

「みたいだね…。」

珊瑚が答える。

真面目な話をしているようだが、妖狼族の衣装を着ているのであまり真面目には見えなかった

「珊瑚〜!!」弥勒の声が聞こえてきた

「あ、法師様!」

髪を下ろした弥勒をみて珊瑚は少しドキッとした

「どうじゃ?にあっとるか?」

七宝がワクワクしながら言った

「良く似合ってるわよ、七宝ちゃん」

『私達は虚しいけどね』

かごめはそう思った

『せめて、尻尾だけでもはずしたい…』

珊瑚はそればかり気にしていた

「鋼牙はまだ来ていないようですね」

「ええ」

「今のうちに尻尾だけでも」

ジャッ 弥勒は右手をかごめ達に見せた

コク… 珊瑚とかごめはうなづくと尻尾をはずした

弥勒も尻尾をはずして下に置いた

「何をするのじゃ?」

不思議そうに七宝が言った

「見ていなさい!」

「小さい風穴〜」

ゴォォォ…

弥勒は尻尾を3つ纏めて風穴で吸い込んだのだ

「怒らないかな・・」

珊瑚が不安そうに言った

「絶対に大丈夫です」

「何でそんなに自信満万なのさ」

「いや、それは〜その・・・」

『尻尾をつけたのは私ですからね・・・』

実はかごめ達の手に渡る前に尻尾を入れておいたのだ

急な思いつきだった為、急いで八衛門と作り上げたらしい

鋼牙が来る前に というのにはそういう虚しい理由があったのだった

 

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